日本とブラジルには価値観に大きな違いがあるわけですが、その一つが以前記事にした「美」について。
ブラジルの『美』と日本の『美』の違い。日本の『可愛い』はブラジルでは通用しないのか?
今日はもう一つ、日本とブラジルでは真逆だな~と思う価値観をご紹介したいと思います。
それが、タイトルにもあるように「バリキャリ」についての見解。
日本では「バリキャリ」と聞くと、バリバリに仕事する非常に生産性の高い(甲斐性もある)忙しい人というイメージがあると思います。
そしてほぼ間違いなく「ステータス」「かっこいい」「羨望の的」「憧れ」と、かなりポジティブな印象を持たれますよね。
生活の中で「仕事」がどのくらいのウェイトを占めているかは全く関係がなく、とにかく働きまくり、稼ぎまくる。
できれば自分が社会に爪痕を残せたら尚良し!!
仕事と仕事の合間にぱーーーーっとお金を使い、派手なことが出来る「選択肢」がある、ということ自体に「ステータス」を感じる人が多いイメージです。(あくまでも個人的なイメージ)
一方ブラジルでは稼いだ金額よりも、1年間の内どれだけの日数をビーチで過ごしたか、いかに家族サービスできたか、いかに夫婦関係が良いか、いかに余暇を楽しむ時間的・経済的余裕があるか。
このバランスが究極に良い状態が、圧倒的ステータスになります。
社会や会社における自分のポジションや収入、社会をどう変えたかという実績は、あまり関係がありません。
「休暇を楽しむ私自身」がステータスなのです。
つまり、QOL(Quality of Life)※に重きが置かれているということですね。
※「人生の質」「生活の質」
日本人としてブラジルに住んでいると、本当にこの辺の価値観が違うな~と思うのですが・・・
日本人の「成功」の定義は「自分が達成した事に対する他者からの承認」なのではないかと思うんです。
ブラジル人の「成功」の定義は「あくまでも本人の目標達成とQOL」なのではないかと。
とても感覚的なことを書いてしまっていますが、あながち間違いではないと思うんですよね。
これについて研究してる人いないかな~。(調べろ)
見れば明らかに分かりますが、ブラジル人の方が自己中心的です。
社会貢献なんて最初からする気がないですし、社会にどれだけ目立ち、貢献していようとも、それ自体は大したステータスにならない。(笑)
もちろん、経済力はステータスの大きい部分を指すのは一緒なので、稼ぎが良いに越したことは無いのですが・・・
その収入と比例して自由な時間が増えていなければ、資産が増えていないのと完全同義、というのがブラジル人の基本的な感覚だと思います。
だから、忙しさを自慢するようなブラジル人はマジでいません。
彼らにとって「休暇を楽しめないほど仕事が忙しいライフスタイル」とは「恥ずべきこと」なのです。
「俺の会社ブラックだからさ~www毎日始発終電労働wwwしかもサビ残wwww」
「タクシーは投資。おれの時給は〇〇万円だから・・・」
など。
SNS上でたまに見られる上記のような「忙しい自慢」は、ブラジル人的には劣等感を感じるポイントなので(見下される対象)、それをアピールする人は本当にいないです。
稼いだお金を使う時間がない=資本がないのと一緒
なんですよね。
夫
みなさん細胞レベルでこう思っています。
ここ本当に日本とめちゃくちゃ違うな~と思うんですよね。
日本:高給で仕事が鬼忙しい=憧れの対象
ブラジル:それなりに稼ぐけど働く時間が圧倒的に少ない=憧れの対象
私の中では、アメリカはどちらかというと日本よりな気がして、ヨーロッパはブラジルよりな価値観な気がします。
あくまでもイメージですが。
革新的なモノやサービスが生まれるのはアメリカや日本みたいな価値観なのかなと思うのですが、人間っぽくて幸福度が高いのはヨーロッパやブラジル寄りの価値観なのかなとも思ったりしますね。
どっちが正しいとかは無いんでしょうが、自分の人生ではどちらが良いかっていうのは、本人がちゃんと認識するのが大事だな~とは思います。
働くこと自体が「美化」されていないブラジルでは、仕事が楽しいに越したことはないけど、別に楽しくなくても何も思いません。
だってただの「仕事」だから。
仕事がライフスタイルの中心になることが無いのです。
彼らはあくまでも、休むために働いてる。
日本人とかアメリカ人がよくやってる、仕事のパフォーマンスを最高に上げるための「休息」とか、本当、誰もやらないですよ(笑)
・・・何度も言いますが、どっちが良いかとかはありません。
でも、自分はどっち派なのかというのは決めておくことが結構大事な価値観の違いだとは思いますね。
おしまい。